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H2O Style

丸3年に及ぶ作業が、ついに完結!
カナディアンカヌー作り第57回 ~最後のウレタン塗り、そしてカヌーが完成!~

2022.03.25

本日は、第5回目のウレタン塗り。そう、これがH2O Styleカヌー制作における最後の作業となる。寒い日も暑い日も、名栗湖のほとりにあるカヌー工房に通い続け、丸3年。ついに我々のカヌーが完成する。もちろん、最後のウレタン塗りがうまくいけば……の話だが、そんな野暮なことは言うまい。それでは、工房での最後の作業の模様をお届けしよう。

すべての作業が名残惜しくなる

2週間に1度のペースでウレタン塗りを重ねて、ついに5回目のウレタン塗りを迎えた今回。すなわち、この作業を終えればカヌーが完成することを意味する。カヌーが完成することを目標に、通ってきた工房も今回で最後(厳密にいうと進水式でも工房に来ます)。いろいろと思い出は浮かぶが、感傷に浸りながらもウレタン塗りを楽しんでやろうと誓うクルーたちであった。

前回の第4回ウレタン塗りでは、初めてのハプニングといえる液だれを確認した。最後の最後でケチがつかないように丁寧な作業を心掛けたい。

◆ルーティーン化した作業を噛み締めながら行う

まずはボディにキズをつけていくペーパーがけから。この作業も今回で終了となる。

こんなふうにペーパーがけでキズがついた部分に、ウレタンが染み込んでいくのだ。

ボディのペーパーがけが終わったら、タオルで粉を落としていく。この作業もこれでやり納め。

角戸ちゃんがきっかけで始まった、パドルのペーパーがけでの悪ふざけ。それも今回で最後かと思うと悲しい。だが、実際やるとついついふざけてしまう(苦笑)。

工房をのぞむ名栗湖。その奥には雪化粧した山々が見える。この自然や景色に何度癒されたことか……。

ペーパーがけが終わったパドルの粉落としも忘れずにやっていく。これは意外に忘れがちなので注意。

◆作業もクライマックス! 涙をこらえつつの作業!?

まずはビニール手袋をつけて、最後のウレタン塗りにのぞむ。思えば、色々な人が参加してきたカヌー作りだったが、初回から作業に参加して最終的に残ったのはこの二人だけだった。

まずは、内側からウレタン塗りをスタート。デッキの裏なども忘れずに塗っていく。

パドルもグリップまわりが液だれしやすいとのことだが、しっかりと薄くぬる。丁寧な作業を心掛けているおかげか、かなりキレイに塗れている感じだ。

内側のウレタンを乾かす間、昼食タイム。これまではコンビニ弁当で済ますことが多かったが、ここにきて工房近くに美味しいお店の存在を知ったクルーたち。残り少ない工房でのランチタイムをヘビーローテ中(笑)

昼食をとったクルーたち。工房に戻って角戸ちゃんの姿が見えないなぁと思っていたら、町田さんに薪割体験をさせてもらっていた。初心者にしては、かなり上手でした(笑)

内側のウレタンが乾いたので、カヌーを反転させて外側を塗っていく。カヌーの先端も飴細工のようにツルッツルのテカテカになっているのがわかる。

工房に通って4年目。考えるといろいろな体験をさせてもらった。色々な思い出が頭に浮かぶと、鼻の奥がツンとして目頭が熱くなる。

こうして近づいてみるとウレタンを塗った部分と、塗っていない部分がはっきりわかる。

残すは、この部分のみ! これを塗り終えればカヌーが完成してしまう……。

カヌー作りスタートから最後まで参加した二人で最後の筆入れならぬ、ウレタン塗り。これでついにフィニッシュ!

◆H2O Styleのカヌーがついに完成!

第5回目のウレタンを塗り終わり、カヌーが完成! こうやって見ると本当にきれいに仕上がった(自画自賛)。

「H2O Style」のロゴもかなり色鮮やかに浮き出ている。ウレタンを5層にするとこんなにも美しく映えるのだ。

先端から見たカヌーのフォルムもかなり美しい。ウレタンを塗ったことでボディもひと際、輝いて見える。

内側もキレイに塗れている。あとは進水式を待つのみだ。

2019年の1月からスタートしたH2O Styleのカヌー作り。2022年2月をもって、ついに完成させることができた。人生でこんなにも長い時間をかけてモノ作りをする経験ができたなんて、本当に幸せなことだな……と、作ってみて実感。カヌーを作る経験をしたことがある人を数えても全人口の5パーセントにも満たないだろうと考えると、この体験はお金では買えない、まさにプライスレスなもの。これをやったかやらないかで、今後の人生の豊かさや人生観でさえ変わってくるのだろうと思う。

この貴重な経験をさせてくれた、名栗カヌー工房理事長の山田直行さん、そして作業工程をレクチャーしてくれた工房長の町田さん、副工房長のミキタさん、記事の確認や作業日程のやり取りをしてくれたソルベグ店長の山田理さん、そして協力していただいたカヌー工房のスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。
あとは進水式を執り行うのみ。とにかく、今回をもって我らがカヌー作りは最終回となる。これまで記事を読んでくれた読者の方にも感謝です。感動の涙は、とりあえず進水式までとっておこう(笑)

作業の様子をYouTubeチャンネルでCheck!

カナディアンカヌー作りのコーナー(過去記事)はこちらから!

◆カナディアンカヌー作り
http://h2o.tokyo/tag/make_canoe/

 

STAFF CREDIT
Photography:Natsumi Kakuto、H2O Style、Yasuyuki Ushijima
Writing:Yasuyuki Ushijima
Movie Photographer:H2O Style

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