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H2O Style

研磨に没頭するクルーたち
カナディアンカヌー作り第51回 ~仕上げの研磨に向き合う一日~

2022.01.07

2022年が始まったばかりだが、カヌー作りはちょっとだけ時間を戻そう。都心だと11月でも昼間は暖かい日が多い。しかしカヌー工房がある名栗湖周辺は山に囲まれていることもあり、グッと気温が下がる。名栗湖も名物であるワカサギ釣りの時期を迎えた。冬の到来を告げるワカサギ釣りが始まると、体感温度も一気に寒くなったように感じるから不思議だ。カヌー制作の作業工程は仕上げの研磨に入り、カヌー作りも佳境を迎えている。本日もいつもながらに、丁寧な作業を心がけようと思う。

クルー全員が無心で取り組む仕上げの研磨

前回は、人海戦術で研磨とFRPコーティングの補修作業を乗り切った。今回は、補修した箇所はもちろん研磨が甘い部分も削っていくため、やはり研磨が中心となる。今回は助っ人のメンバーもいないので、いつものメンツでの研磨作業となるが、削りすぎないように慎重に研磨していきたいところ。

研磨の合間に違う作業が入ると、メリハリがついて作業も捗る。ただ、FRPコーティングの補修は、削りすぎたために起こる作業なので、なるべくこの作業にならないように心がけたい。

◆削りすぎないように慎重な研磨作業が続く

工房に来て自分たちのカヌーを覗くと、小さなお客さんを発見。ヤモリは漢字だと「家守」と書くので縁起がいいのだ。H2O Styleのカヌーを守っていてくれたのかな?

今回は、前回行ったFRPコーティングの補修箇所を中心に研磨していく。補修箇所の周りはコーティングが薄くなっている箇所もあるので、かなり繊細な作業になってくる。

まずは、ミニサンダーで補修箇所を大まかに削る。そのあとはペーパーを使い手作業で研磨を行ったほうが無難だ。

角戸ちゃんも前回の補修箇所をミニサンダーで削っていく。カヌー作りには途中からの参加となった彼女だが、この作業は既にお手の物。

ペーパーも新品ではなく、使い古しのペーパーを使うのがポイント。使い古しだと、思ったほど削れないので、コーティングが剥がれる危険性も下がる。

研磨のあとは、エアコンプレッサーを使って研磨後の粉塵を吹き飛ばす。この作業を行わないと、研磨箇所を削りすぎてしまう可能性があるのだ。そんな作業を繰り返してお昼の時間に。

◆ワカサギ釣りをしたい気持ちを抑え、研磨に励む

前回は船を出している人もいたが、今回は桟橋で釣っている人もチラホラ。昨年、ワカサギ釣りにチャレンジさせてもらったこともあり、釣果が気になる……。ワカサギ釣りの動画は『H2O Style』のYouTubeチャンネルにアップされているので是非チェックしてもらいたい。

これから最盛期を迎えるワカサギ釣り。事前予約が必要だが、一日楽しめるので気になる人は是非、名栗カヌー工房まで連絡を!

釣り人を横目に見ながら、カヌー制作の研磨は続く。角戸ちゃんもミニサンダーをペーパーに持ち替えて、研磨に挑む。

ボディだけでなく、カヌーの先端も手を突っ込んで研磨を行う。粉を被りながら研磨する様はもはや職人といえる。

ここでついに角戸ちゃんがやらかした……。手作業で研磨していたものの、気がついたらコーティングが剥がれたとのこと。どれだけ慎重に作業しても起こりうることなのだ。

◆本日の作業は終了!

研磨したカヌーを工房の中に運ぶ。型が入っているときは重くて運べなかったが、今では二人でも余裕で運べるように。初期を顧みると本当に感慨深い。

工房の中のいつものスペースにカヌーを運んだ。あと何回カヌーを運べるかを考えると、なんだか寂しい気持ちになる。

本日は一日中、研磨作業を行った。仕上げという繊細な工程に入るので作業の一つ一つにかなり気を使っていたつもりだが、どうしても磨きすぎてしまい、その結果コーティングが剥がれてしまった箇所が数カ所できてしまった。
次回はコーティングの補修になりそうだが、状況によっては補修と研磨を数回繰り返すかもしれない。終わりは近いが、一進一退になっているので、次回からも細心の注意を払いながら作業しようと誓うクルーたちであった。第52回へ続く。

作業の様子をYouTubeチャンネルでCheck!

カナディアンカヌー作りのコーナー(過去記事)はこちらから!

◆カナディアンカヌー作り
http://h2o.tokyo/tag/make_canoe/

 

STAFF CREDIT
Photography:Natsumi Kakuto
Writing:Yasuyuki Ushijima
Movie Photographer:H2O Style

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