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遂に研磨地獄を脱出!
カナディアンカヌー作り第48回 ~仕上げのFRPコーティングへ~ 

2021.10.25

関東では朝晩がめっきり冷え込む季節になってきた。名栗湖周辺は山々に囲まれているので、都心よりも少し気温が低い気がする。もちろんその分、空気がキレイなのだが……。前回は、天気も良くなかったので一日研磨作業になってしまったが、今回は天気もいいので待ちに待った“違う”作業ができそうだ。

念願のFRPコーティング作業を決行!

天候は曇りながら、時より陽が差し込む空模様。気温もそれほど低くない……ということは、もしかしたら研磨とは違う作業、すなわちFRPコーティング作業ができるかもしれない。そんな淡い期待を胸に、町田さんと今日の作業について相談するのだった。

前回は、無言で研磨に打ち込んだ一日だった。終わりが見えてきているので、丁寧な作業を心がけているが、やはり違う作業をしたいというのが本音だ。

◆コーティング作業前に大事な研磨を施す

まずは町田さんから「空気が入っている穴にエアコンプレッサーを吹きかけると、コーティングがめくれる箇所があるからそれをチェックしましょう」と指示が出たので、怪しい部分をあぶり出していく。

先ほどの作業であぶり出された部分や、目に見えて空気が入っている箇所をディスクグラインダーで削っていく。

削った部分だけが凹まないように、広い範囲で削っていくのがコツだ。削り終わると空気穴の部分を中心に、船底の木が露出してることがわかる。

ディスクグラインダーで削りすぎてしまう箇所は、ミニサンダーで表面を研磨することで凹凸が消える。

ひと通り作業が終わったので、赤い彗星、否、ニュータイプ町田さんにチェックをしてもらう。だが、まだ空気穴や研磨が甘い箇所があったので、鉛筆で丸を付けてもらった。

二人がかりで、ディスクグラインダーの研磨を施したことで、あっという間に作業終了。本当は午前中にFRPコーティング作業に取り掛かりたかったが、昼食をはさみ、午後から作業をスタートすることになった。

◆大好きなFRPコーティング作業は時が経つのも忘れ、作業に没頭

昼食をとると天気は曇り空になり、なんだか風も強まってきた……。だがFRPコーティング作業は決行することに! まずは、船底に合わせて町田さんにガラスクロスをカットしてもらう。

コーティング溶液を作っていくのだが、今日は気温が高くないので、硬化剤の量を少なくしていく。これで、溶液がすぐにドロドロにならずに済むのだ。

船底の中央から、左右両側に分かれてコーティング作業を施していく。1人は右側、もう一人は左側へ向かってコーティングを進めていく段取りだ。

溶液の匂いが苦手な角戸ちゃんも、無言で作業に没頭。研磨とは違う楽しさに、時間も忘れ楽しんでいる様子。

船底のコーティング作業が終わったら、今度はコーティングが剥がれた部分を補強。ガンネルの角なども研磨で剥がれてしまうので、補強していくのだ。

船体でもコーティングが剥がれた部分があるので、そこもしっかり補強する。どんどん作業が進む感じも楽しい!

1回目のコーティングを終えて少し時間をおき、再度、重ね塗りを施していく。気温が高くないので、溶液がドロドロにならないため、ストレスなく作業が進行していった。

重ね塗りを終えて、船体を撮影する角戸ちゃん。船体を見て惚れ惚れする(自画自賛)し、ここまでスムーズに進み、達成感もハンパない!

◆本日の作業は終了!

After
船底も広い範囲で補強ができたし、重ね塗りもしたのでコーティングの表面に光沢感があるのがわかる。

After
船体の外側部分もつぎはぎで補強した。意外にコーティングが剥がれていた箇所が多かったのがわかる。

今回は久々のFRPコーティング作業ということで、クルーも心なしか活き活きしていた。時が経つのも忘れ作業した結果、かなりの達成感を得ることができた。研磨は作業が進んでいるのかがわかりにくいが、コーティング作業は一目見て、作業の進行具合がわかるのもその理由のひとつだろう。次回からは仕上げの研磨になる。苦手な作業(嫌いではないんです)だが、今一度、慎重かつ丁寧な作業を心がけていきたいと誓うクルーたちであった。第49回に続く。

作業の様子をYouTubeチャンネルでCheck!

カナディアンカヌー作りのコーナー(過去記事)はこちらから!

◆カナディアンカヌー作り
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STAFF CREDIT
Photography:Natsumi Kakuto
Writing:Yasuyuki Ushijima
Movie Photographer:H2O Style

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