カナディアンカヌー作り第27回
~久しぶりにノコギリを使って木材をカット! 研磨&外側ガンネル張り~
2020.10.02
前回は研磨の合間を縫って、外側のガンネル張りをスタートさせた。今回も研磨は引き続き継続しつつ、もう1枚ガンネルを張っていくことに。久々のノコギリを使った大工的作業に戸惑いを見せつつも、装飾部分が出来上がってくることに、喜びを隠せないクルーたちであった。
2枚目のガンネルを張る前に研磨を継続
前回の外側ガンネル張りを経て、今回も研磨と並行して装飾部分を作っていくことに。新しい作業がスタートしたことにニヤけ顔が止まらないが、継続してきた研磨はしっかり丁寧にこなしたいところ。カヌー作りが少しでも前進していることは嬉しいが、この作業も終わりを迎えてしまうことに、一抹の寂しさを覚えつつ作業を開始する。
前回からはじまったガンネル張りは、ノコギリや木工用ボンドを使った作業。カヌー作りをスタートした頃の作業を思い出し、懐かしくなる。
◆改造ミニサンダーで研磨も楽しむ
まずは前回のガンネル張りで固定したクランプを外していく作業から。これだけの数のクランプがついていると、船体を運ぶ時も重くなるのでひと苦労なのだ。
クランプを外し終わると、キレイな船体に。ここから研磨を開始していく。
右側の白くなっている部分は、まだ研磨が進んでいない箇所。こういった部分がまだ数か所見られる。ミニサンダーを当てることで、表面の凹凸を平らにしていくのだ。
ここで副工房長の山田さんから秘密兵器をお借りした。ミニサンダーの当てる部分が丸みを帯びているので、船体の内側の丸みにジャストフィットする。これで研磨も楽になりそう!
近づいてみるとわかりやすいが、こういったアールがついた船体の内側を研磨するのにかなり便利なのだ。
苦労していた研磨も、こういった秘密兵器があるだけでかなり捗る。
あっという間にお昼ご飯の時間に。午前中だけで研磨が進み、これだけの白い粉(削りカス)が出てきた。午後は前回同様、2枚目のガンネル張りを進めていく。
◆ガンネル張りは時間を忘れるほど夢中に!
まずはガンネルの素材になる杉材を運ぶ。ガンネル張りという違う作業を進めることにワクワクして、この顔である。
杉材の他に使う道具はノコギリと木工用ボンド、印をつける鉛筆。久々に使う道具にテンションも上がる。
まずは杉材を2本同時に、斜めにカットしていく。前回も記したように杉材1本だけじゃ船体の長さをカバーできない。継ぎ目を作るのに断面をキレイに合わせるため、2本合わせてカットしているのだ。
カットした面を合わせると断面がキレイに揃う。これでボンドをつけて船体に張り付けていく。
今回ガンネルを張る部分(前回ガンネルを張り付けた上)に木工用ボンドをつける。ジグザグにまんべんなく塗っていくのがコツ。
ボンドをつけた上にカットした木材を張り付けて、当て木をはさみながらクランプで固定していく。
ガンネルは上部分を削っていくため、下で面を揃えていくのが基本。下部分を確認しながらクランプで固定を進める。
下で面をそろえていくとこんなにもガンネルの下部分が平らに。はみ出たボンドはタオルで拭き取るのも忘れない。
先端部分も飛び出したガンネルをノコリギでカットして長さをそろえていく。そこから先端をまとめてクランプで固定。これで作業は終了。
◆今日の作業はここまで!
前回に引き続き、ガンネル部分がクランプで固定されているカヌーの姿は、なんだか作業が進んだことが実感できるので、本当に気持ちがいい!
今回も内側FRPの研磨と並行して、装飾部分となる2枚目のガンネルを張り付けた。ガンネルは外側に計4~5枚張り付けていくが、今後はそれと並行してヨークを取りつけたり、デッキをくみ上げていく作業も入ってくる。細かい作業が続くだけに、まずます気を引き締めていきたいところだ。次回、第28回へ続く。
◆作業の様子を動画でCheck!
STAFF CREDIT
Photography:Ren Kanai
Writing:Yasuyuki Ushijima
Movie Photographer:Ren Kanai