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カナディアンカヌー作り第20回 ~細部にこだわれ! 内側研磨~

2020.04.03

令和2年。ついに、このカヌー作りも節目の20回目を迎えた。最初に比べると、随分カヌーらしい形になり、作業もなかなか骨が折れる工程が多くなってきた。前回から内側の研磨に入ったが、今回も引き続き、研磨に取り掛かる。カヌー作りにおいて、仕上がりの良し悪しを決める肝となる研磨作業。丁寧に研磨することを心掛けながらも、いかにスマートに作業をこなすことができるか!? が今後の課題となりそうだ。

見栄えを良くするために重要な研磨

前回から始まった内側の研磨。FRP後の研磨でも苦労したが、カヌー作りでは不可欠にして、仕上がりのキレイさを決める作業といえる。

この研磨に手を抜かず、どれだけこだわるかで後々の作業がスムーズに進むか進まないかが決まる重要な工程。もちろん、しんどさはどの作業にも比べ物にならない。今回も骨の折れる研磨に臨む。

前回はディスク・グラインダーでの研磨だったが、今回はミニサンダーを使った研磨がメインに。

 

◆ミニサンダーの作業も腕に負担がかかる!

まずは前回、ディスク・グラインダーで研磨できなかった箇所にとりかかる。ディスク・グラインダーは結構重いので、前回の苦労が脳裏によみがえる……。

先端部分もディスク・グラインダーが入るギリギリまで研磨を施す。機械が入らない狭い部分は手作業になるが、今は考えないようにしよう(苦笑)。

内側全体をディスク・グラインダーで研磨し終わったら、ミニサンダーの出番だ。

ここで副工房長の山田さんが改造したという、R部分専用(サンダーの研磨面がカーブしている)のミニサンダーを貸してもらった! 内側のカーブした部分は削る面が平らなミニサンダーだと苦労するので、これはありがたい!

この部分がR(カーブ)になっているので、曲線を描く部分にしっかりミニサンダーの研磨面がフィットして、本当に使いやすい。思わぬ秘密兵器の登場で、あっという間にお昼ご飯の時間に。

 

◆先端部分の手作業にもひと苦労

本日は冬なのに快晴。気温も上がり、アウターを着ていると汗ばむぐらい。インナーを一枚減らして、午後の作業に挑む。

引き続き、ミニサンダーを使った研磨に取り掛かるがカメラマン金井とともに黙々と作業を続けると、意外にもスムーズに進んだ。

山田さんから借りた秘密兵器のR専用ミニサンダーのおかげで、サクサクと全体の研磨が終わる。

午前中に懸念していた先端部分の研磨に。やはりミニサンダーでも先端には届かないので、ここから手作業となる。

ここで登場するのが、ノミと紙ヤスリ。段差のある部分をノミで平にし、仕上げは紙ヤスリで研磨面を滑らかにするのだ。

かなり段差があるのでノミで削っていくが、慣れないと削りすぎてしまうので慎重に作業を行う。

ノミで削った後は、ひたすら紙ヤスリで表面を平らにする。これがかなりキツイ。この作業に取り掛かって30分で作業終了の時間に。

 

◆今日の作業はここまで!

前回からはじまった内側研磨だが、ディスク・グラインダーとミニサンダーを経て、こんなにもキレイに仕上がった。

今回は副工房長の山田さんが、バタバタしていたため恒例の作業終了後の一枚は撮れなかった。その代わり、先端部分の削りの苦労のあとをパシャリ。節目の第20回は、研磨でかなり苦労した。だが、研磨こそがカヌー作りの醍醐味ということで、気合を入れて取り掛かるしかない。次回に先端の削り作業を残しながらも、本日もカヌー工房を後にする……。第21回目に続く。

◆作業の様子を動画でCheck!

 

STAFF CREDIT
Photography:Ren Kanai
Writing:Yasuyuki Ushijima
Movie Photographer:Ren Kanai

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