カナディアンカヌー作りに挑戦 ~第5回~
2019.05.17
静かな湖面に定評がある名栗湖付近も新緑の季節を迎えた4月下旬。カヌー制作も節目となる第5回を迎えた。工房では、カヌー最盛期の夏に向けて、平日にもかかわらずカヌー制作に勤しむ人々も多い中、クルーたちも黙々と作業をこなしていく。作業的には杉材の積み上げも佳境に入ろうかというところ。今回もひとつひとつ丁寧にこなしていきたい。
今回も丁寧に杉材を積み上げていく作業を継続
前回は手直し作業を行い、杉材の凸凹部分をキレイに調整した。今回もバウやスターン部分に杉材が飛び出さないよう注意しながら、慎重に作業を進めていく。杉材の積み上げもいよいよ、カヌーのボトム部分に差し掛かる頃合いに。ボトム部分に近づくと杉材を継ぎ足さず1本で事足りるので、作業量は減るものの、バウ部分のあしらいが難しくなるそう。とにかく、ボトム部分まで確実に作業を進めていくのみ!
前回は凹凸をなくすように作業に注力。今回も引き続き、作業を継続。
◆舟底(ボトム)部分に差し掛かるも、急がず慎重に!
カヌー工房に到着すると、りんごちゃんがお出迎え。クルーたちのやる気もみなぎってくる。
まずは、前回まで積み上げたカヌーを挟んで、やる気のガッツポーズ。
ガンタッカーや金槌、仮釘や木工用ボンドなど、作業に必要な道具を用意してから……
所定の位置から杉材も運び終わったら、作業開始だ!
バウ部分に収まるように、杉材の端をピラニアで切っていく。
ボンドをうすく伸ばしていき……
仮釘を打てば、とりあえず一段重ね終える。本日もこの作業を繰り返す。
こんな風に杉材の端がバウ部分に、きれいに収まるようにあしらっていく。
仮釘を打つときは、もうひとりが杉材をおさえるようにしっかり固定。協力しながら作業は順調に進んでいく。
◆バウ・スターン部分のあしらいにひと苦労
お昼休憩時には、名栗湖の周りを散歩。暖かい風が頬に当たり、気持ちが良い。短い春が名残惜しい気分だ。
杉材の端で微調整が必要なら、カッターで端を削って調整する。
時折、クルーたちの作業が上手く進んでいるか、りんごちゃんもチェックに来る。まるで見回りのようだ(笑)。
杉材の端のあしらいだが、カッターで微調整が難しい場合は、ヤスリで削るのもひとつの手。
ヤスリで削ったことで、すっぽりキレイに収まったようだ。
ここでようやく、杉材を継ぎ足さず、1本でも積み上げられるようになった。ここからボトム部分に差し掛かっていく。
まずは、工房長・町田さんのチェックを受け、支持を仰ぐ。
次に積み上げる部分は、ちょうどバウ・スターン部分の先端に端が来るようになったので、そのやり方をレクチャーしてもらう。
隙間ができてしまう部分は、杉材をその隙間の形に切って、ボンドをつけて埋めていく。
杉材を隙間の形に切るのは細かい作業なので集中力が必要だ。
ボンドを塗って、しっかり破片をはめ込んでいく。
初めての作業なのに一発で作業を終えたクルーへ拍手を送る。これはH2O Style工務店部門の店長誕生の瞬間か!?
写真のようにしっかりと隙間なくはめ込めた!作業時間はあっという間に終了。
◆今日の作業はここまで!
Before
バウ部分が残っていたが……
After
作業終了時にはバウ部分の先端まで杉材が積みあがっているのがわかる。
町田さんからも「OK」をもらい、大満足のクルー。
最後に、本日の記念で一枚。4月からカヌー工房に仲間入りした新入社員、中上さんも一緒にパシャリ。町田さんから工房の仕事を色々と教えてもらっている最中だそう。H2O Styleクルーに強力な仲間がまたひとり増えた気がした。次回も楽しんで作業したい。第6回へ続く!
STAFF CREDIT
Photography:H2O Style
Writing:Yasuyuki Ushijima
Special Thanks:THE NORTH FACE