はやくも年の瀬に葉物を獲得！

師走も終盤にさしかかり、年の瀬の差し迫った頃、H2O Farmでは冬野菜の収穫時期を迎えた。年を跨ぐことなく収穫にこぎつけることができたのは、成長が早く、スピーディに収穫できる葉物。収穫するのは、水菜、リーフレタス、パセリの3種である。
苗を植え付けてから水菜は約2ヵ月、リーフレタスとパセリは40日ほどしか経過していない。H2O Farmでは葉物は失敗することが多かったため、苦労らしい苦労もなく順調に育ってくれたことに、嬉しくも拍子抜けする思いだ。

本日のH2O Farm。畑全体の半分ほどのスペースを使って、秋植えの野菜を栽培している。

図にするとこのような現状。今回は黄色文字になっている3種の野菜を収穫する。

水菜はわさ～っと上々の出来

まず収穫するのは水菜。H2O Farmには、これまで何度も栽培に挑戦しては失敗を繰り返してきた作物があり、それがラディッシュと水菜だ。水菜を収穫できるのはH2O Farmと悲願と言っても過言ではない。種スタートではなく、ホームセンターで手っ取り早く苗を購入したのがよかったのかもしれない。

わさ～っと密集し、勢いのいい水菜。過去に何度も種を蒔いた水菜だが、このたびようやく真っ当な収穫をすることができる。

根本の方でカットして収穫。放っておけばまた伸びてくるらしい。

ボリューム感のある手応えに「おおぉ！」とメンバーも興奮。

植え付けたのは4つの苗ポット。1つのポットに5～6本の水菜がひょろひょろと生えているだけだったのが、この大ボリュームとなった。

リーフレタスは無難に収穫

つづいてリーフレタスを収穫。もうちょい大きくなるような気もしたが、何らかのアクシデントで全滅したらもったいないので、切り取って持ち帰ることに。リーフレタスの収穫には株ごと抜き取る方法と、必要な部分だけを切り取る方法があり、後者の方法なら葉が育つたびにちょいちょい収穫できる。
しかしこのときは「全部を切り取る」という、どっちつかずの方法を選択。採れるうちに採れるだけ採っておき、運が良ければまた採れるかも……という、とにかく採りっぱぐれを回避する安全策にした。

リーフレタスの収穫光景。せっかくのおしゃれな野菜なのに、おっさん2人の収穫シーンとなったことをお詫びしたい。

みずみずしく、見ているだけでカラダに良さそうだ。

野菜のかぶの部位は残し、根本の方でカット。また伸びてくるかも……！？

苗を植え付けてから40日ほど、特に苦労もなく育ってくれたことに感謝したい。今夜は水菜と一緒にサラダでいただこう。

生まれてはじめて見る大量のパセリ

唐揚げなどに付属するパセリ。あれを食べるかどうかは意見が分かれる……というか食べない方が多数派かもしれない。しかしパセリの栄養価はすばらしく、ミネラルが豊富でビタミンCは野菜のなかでトップクラスだ。
そんなパセリもしっかりと育ってくれて、今まで見たこともない、大量のパセリを手にすることとなった。

深い緑がじつに美しいパセリ。食べられそうな葉を切り取って収穫する。

黄緑色で小さな葉は残して、立派な葉を1本1本、切り取る。

その場で武骨に試食してみたところ、しっかりパセリの味だった。

というわけで、現時点での様子がこちら。水菜とレタスの文字は消えているのに、パセリは残っている。パセリの収穫は、この後が本番なのだった。

唐揚げが足りない事態に！

小さな葉だけを残し、あらかた収穫したパセリだったが、その3ヶ月後には元通り……というか最初の収穫日を上回る成長を遂げていた。
こりゃお得な野菜だな、と喜んで再収穫したのもつかの間、気温の上昇もあってその半月後にはまたもや大成長。「どんなに唐揚げを揚げても消費しきれない！」と嬉しい悲鳴を上げるほど、収穫の日々が続くのだった。

最初の収穫から3ヵ月が経つと、すっかり元通りに。このときは「やったぜ、また収穫できる！」と小躍りした。

上の写真から半月が経った4月下旬、気温が上昇したこともあってまた元通りに……。いや嬉しいけど。

乾燥パセリでも作ろうかと、すべて切り取ることに。

パセリを鷲掴みにする機会は滅多にない。貴重な経験となった。

すべて切り取って収穫してから、2週間後にはこれである。唐揚げをいくら揚げてもバランスが取れない大豊作だ。というわけでパセリは丈夫で通年収穫が可能。ぜひ家庭菜園におすすめしたい。

Photography：H2O Style
Writing：Minoru Akiba