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H2O Style

アウトドアギアを手軽にアレンジ!
ナイロンクラフトに挑戦してみた

2020.06.15

アウトドアで使うギアを自作したい、アレンジしたい、という場合は多い。しかしレザークラフトや金属加工はハードルが高く、本格的な道具も必要になってくる。そこで注目したいのが、ナイロン素材。レザーよりも加工しやすそうだし、「コーデュラ」や「バリスティック」などアウトドア界で高く評価されているナイロン素材もあり、ナイロンがかっこ悪い素材という印象はない。ということで今回、「ナイロンクラフト」に挑戦してみる。ナイロンクラフトとは、検索してもヒットしない造語だ。レザークラフトよりも手軽に自分だけのアウトドアギアを作ることのできる、新ジャンルのクラフトになるかもしれない。(※非常事態宣言が出される以前に撮影したものです)

題材はLEATHERMANのマルチツールケース

挑戦するナイロンクラフトの題材は、「LEATHERMANのナイロンケースをかっこよく身につけたい」というもの。

こちらのケースはベルトに通すことができるのだが、ベルトに通して腰に装着しておくのは、なんだかクールではないイメージが……。そこで、ナイロンベルトを作ってブーツに装着できないかと考えた。

材料費はたったの700円

東急ハンズで「ナイロンベルト」と「カシメ」、そして「バックル」を購入してきた。材料費は700円ちょっと。このリーズナブルさもナイロンクラフトの良い点だと思う。

まずはナイロンベルトを任意の長さでカット。ハサミは普通のハサミだ。

お察しのとおり、ナイロン生地はカットすると盛大にほつれが出る。熱で溶かしながらカットする必要があるのだ。

バーナーとハンダゴテを活用

そこで考えたのが、カッターの刃を熱々の状態にしてカットするというもの。ネット検索したところ、コスプレイヤーが衣装を作るためのテクニックとしてヒットしたのだった。もちろんキッチンのガスバーナーでもOK。

ダンボールをまな板にして、サクッと切ることができた。ほつれのないキレイなカット面に。

バックルにベルトを取り付けるのは、カシメで。カシメを通す穴は、キリか何かで適当にグリグリ空けてもよさそうだが、カットと同様に熱を利用するべく、ハンダゴテを利用した。

キレイな穴を開けることができた。これで使用時に多少のストレスがかかっても、穴部分がほつれることはなさそう。

カシメでベルトを固定する

カシメを通して、ベルトの「長さを調節しない側」を固定。カシメにもさまざまなサイズがあり、ナイロンベルトの厚さに合ったものを選ぶ必要がある。

こちらは裏側。カシメは一度取り付けてしまうと、壊さない限り外すことができない。それでももちろん、縫い付けた方が強度が高いに決まっているが、あくまでも手軽にやりたいのと、また重いものをぶら下げるわけでもないので、カシメ×2つで充分と判断した。

カシメを取り付け、ベルトの先端をバックルに通して完成。これで「クラフト」を名乗るのは恥ずかしい気もするが、バーナーとハンダゴテを使う方法にたどり着くまでが長かったので、満足度は高い。

愛用中のアウトドアブーツに装着!

LEATHERMANのケースを通し、ブーツに装着。このアウトドアブーツが側面にコーデュラナイロンを採用していることもあり、なかなか似合っている。

ベルトを太めに、バックルを大きめにしてワイルド感を出す狙いも成功。バックルを大きくしたことで脱着しやすいメリットもある。取り付けも取り外しもほとんど一瞬だ。

ビジュアルもいいし、足元にマルチツールを忍ばせているという事実もまたかっこいい。子供っぽいと笑われるかもしれないが。

実際にアウトドアで使ってみたところ、狙った通りマルチツールの取り出しはスムーズ。立っていても座っていても、かかとをヒョイと上げてツールを取り出すことができた。しかし歩いているうちに、ケース位置がだんだん後ろに(かかと側に)回ってしまうという欠点が浮かび上がった。

自己採点は85点!? 初めてのクラフトワークは大満足でフィニッシュ!

先述(すぐ上の写真)したように、ケースの位置が歩行中、後ろへとズレてしまう点など要改良な部分はあるが、まるでアクション映画や戦隊モノの主人公にでもなったような気分にさせてくれるカッコよさ(&仕上がり)に大満足。ナイロンクラフトへの初挑戦は成功と言ってもいいだろう。ナイロンクラフトと言うよりは「ナイロンベルトクラフト」だが、いろいろと応用することができそうだ。カシメだけでなくボタンを取り付けたり、接着剤も活用したりと、地道に追求していきたい。

STAFF CREDIT
Photography:Minoru Akiba
Writing:Minoru Akiba

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