流れに漂うリアルな泳ぎが魚を刺激するジョイント系シンペン
2022.04.15
空前絶後のブームを巻き起こしているフィッシング。一昨年、湾奥でシーバス釣りにハマったアングラーが使ってみたいルアーやロッド、リールなどのフィッシングギアを独断と偏見で紹介していく企画。第7回は、3連ジョイントでリアルなスネークロールを実現したDAIWAのモアザン スラップヒッター 120Sを紹介する。
敬愛する職業釣師の“オヌマン”が監修したルアー
新生活に心躍らせる春。しかし、最近は一気に夏かと思わせるほどの陽気で、魚の活性も上がってきたのか、湾奥のSNS界隈では連日、チヌ(クロダイ)、シーバスの釣果が踊っている。
魚の活性が高まったときに使いたいのが、ジョイント系ルアーだ。ハイシーズンの昨年の秋、もっともランカーサイズ(80cm以上)のシーバスが釣れる時期に流行したのがダウズスイマー(JACKALL)やジョインテッドクロー(GAN CRAFT)、ダヴィンチ(ELEMENT)といった、ジョイント系ビッグベイトルアーだった。
しかし、ビッグベイトルアーをキャストできるタックルを持ち合わせていない筆者。そのトレンドに湧くSNSを横目に、普通のルアーを投げ続けていた。特にビッグベイトルアーを投げたかったわけではないが、ジョイント系ルアーに興味を持った筆者が見つけたルアーこそが、DAIWA(ダイワ)のスラップヒッター 120Sであった。
このSLAP HITTER 120シリーズは、オヌマンこと職業釣師・小沼正弥さんが監修したルアー。ダイワの名作ルアー“スイッチヒッター”の動きをもっと艶めかしくしたものが欲しい……という要望から生まれたそうだ。
SシリーズとFシリーズの使い分けが効果的
小沼正弥さんは、筆者も釣れるルアー解説や釣りのメソッドなどを参考にすることが多い職業釣り師。彼が自身のYouTubeチャンネルで紹介したり、セレクトするルアーは瞬く間に話題となり、品薄になることも多いのだが、釣具屋で運よく手に入ったのがスラップヒッターのS(シンキングタイプ)だった。
元々スラップヒッターにはSとF(フローティングタイプ)に分かれていて、Fは水面引き波を立てて、表層をヘビみたいにクネクネ泳いでくれる。Sはレンジが30cmくらい入り、水面下の浅いレンジをウネウネ泳ぐ……という感じで使い分けるのが基本だ。フローティングは魚が水面を意識しているときやボイル時などに、シンキングはシャローエリアや河川などでドリフト釣法するときに使いたいところ。
実際に使ってみると特にアクションを入れないで流れに漂わせつつ、たまに巻いてあげるだけで、滑らかにS字を描くような、艶めかしい動きをしてくれる。これは、これからも大潮の時期に起こる“バチ抜け”でも使えそうなことがわかる。またサイズが12cmということで、イワシやアユといった、ベイトにマッチする。
一点だけ、気になったのが、少し飛距離が出にくい……ということ。やはり、飛距離問題はジョイント系ルアーにとって避けては通れない道。しかし、それを補うほどの動きを見せてくれるので、活性の上がった魚を刺激して、釣果をあげていきたいところだ。
STAFF CREDIT
Writing:Yasuyuki Ushijima