マスタングペースト P・ウォーターでレザーアイテムをメンテナンス
2021.05.28
冬の間お世話になった革ジャンやブーツを収納する時期が来た。長く愛用していくためにもしっかりとメンテナンスをしたほうがいいレザー製品だが、実際には、きちんとケアをせずに収納してしまう人も多いはず。レザー製品といえば高価アイテムも多いだけに最低限のケアはしておきたいのが心情。そこで、今回はレザーアイテムのメンテナンスにスポットを当て、オススメの商品を紹介していく。
レザーアイテムのメンテナンスをしている人は意外と少ない!?
肌寒い季節も終わり、衣替えの時期がやってきた。このタイミングで是非とも提案したいのが冬の間お世話になったレザーアイテムのメンテナンスだ。アメカジ、渋カジで育った世代の中には、レザーアイテムのメンテナンスといえば、ミンクオイルをイメージする人も多いと思うが、世は令和、各社から多種多様なケアアイテムが発売されている。
筆者自身も若かりし頃、レザーのメンテナンスといえば、ブラッシング&ミンクオイル(固形タイプ)一択。施工すれば革の表面が滑らかになり、革に艶が戻るミンクオイルだが、扱いもデリケートで使い方を間違えると大切なレザー製品にシミやカビができてしまったことも……(涙)
ミンクオイルに限らずだが、固形タイプのオイルはムラなく薄く塗るのが難しく、ついつい塗りすぎてベタベタになってしまう。また余分なオイルが残っているとカビが発生しやすいのも難点。オイルを浸透させた後の乾拭き(柔らかい布で拭き上げる)が重要なのだが、この乾拭きを蔑ろにしている人も多いだろう。
また、オールレザーの製品ならそこまで気にはならないが、固形タイプのオイルの場合、レザー&デニムといった生地が異なる素材を使ったアイテムへの施工がしにくいというのも難点。そこで注目したのがリキッドタイプのワックスだ。
調べてみると、ミンクオイルにも「スプレータイプ」と「リキッドクリームタイプ」が用意されていたのだが、固形タイプは持っているし、今回はあえて異なるワックスを試してみたいということもあり、100%天然ホースオイルを使った、保湿メンテナンスオイル「このマスタングペースト P・ウォーター」を購入することにした。
マスタリングPウォーターは手塗りが基本!
ブラッシングでアイテムの汚れを落としたら、指先(説明書には手に塗り伸ばしとあるが)に1、2滴ほど投与し素早くレザー表面へ薄く、そして均等に塗布していこう。布やパフなどに塗布してもいいようだが、貴重のオイルが布やパフに吸収されて無駄になってしまうので、実際に施工した感想としては、人差し指に1滴投与し、それを親指と中指を使って塗り伸ばし、素早くレザー表面へ塗布していくといい感じだった。
浸透性に優れているので、これでOKなの? と施工しながら不安になり、ついつい何度も同じところに塗りたくってしまいたくなるが、同封されているマニュアルによれば十分すぎるほどレザーには潤いを与えているらしいので、くれぐれもつけすぎには注意しよう。
感覚としてはアイテムの表面に光を当てて、薄っすらと油が乗っていればOKだそうだ(ジャケット1着で5ml程度が目安らしい)。もし何年もメンテナンスをしておらず、たっぷりとオイルアップをしたいという場合でも、一度に多く塗布せず、薄く、均等に施工しつつ様子を見ながら二度、三度と繰り返し施工するようにしていくのが成功のコツ。
アイテム全体に塗布が完了したら風通しの良い日陰でしばらく陰干しをして、油分をしっかりと浸透させよう。陰干し後、もし革の表面に余分なオイルが残っていた場合、それは油分浸透量が十分に足りているということなので、拭き上げ(拭き取り)てしまってOKだ。
仕上げに良質な布で拭き上げるかブラッシングをすると効果絶大!
実際に使ってみた感想だが、ミンクオイルをはじめとする固形タイプの潤滑剤を使ってきた筆者にとってはまさに目から鱗の商品。
なにがいいって、とにかく施工がしやすい。固形タイプのワックスの場合、布などにつけて施工することもあり、均等に薄く塗っていくというよりも、ワックスがついたところから周囲に伸ばしていくようなイメージで施工してしまうのだが(筆者が下手なだけ)、このリキッドタイプならレザーへ薄く塗っていくことができ、浸透性にも優れているので、ワックスを施工した段階で乾拭きをしなくてもいいのでは!? と勘違いしてしまうほどの仕上がりでワックスの施工ができる。
最大の難点は固形タイプよりも割高(本製品も固形タイプのが安い)なところだが、施工のしやすさ、レザーの対応の幅の広さを考えると、結果的にリキッド=液体タイプのが良いと思われる。ただし、固形タイプよりも万能とはいえ、スウェード、ヌバック等の起毛革タイプのレザーメンテにはミスマッチなので要注意。
メンテナンスをしておけばよかった……と後悔する前に!
経年変化を楽しめるレザー製品は一生モノのアイテムが多い。レザー製品のメンテナンスがまだの人は、衣替えの前にこのアイテムで、メンテナンスをしてみては? きっと次の冬、快適なレザーライフが送れると思いますよ。