参観は“子供が主役”　そこを絶対に忘れてないけない！

トレンド感をおさえつつも個性的なブランドやアイテムを展開するスペシャリティストア、バーニーズ　ニューヨーク。そんな老舗でメンズ部門のバイイングを務めるのが竹原さん。現在、奥さんとともに小学4年生と幼稚園年中の二人の娘を育てている真っ最中。長女の幼稚園から小学校と土曜参観や授業参観はバリバリ参加していたということなので、経験者の目線からお話を伺った。「自分たちが子供の頃の参観では、父親たちは確かスーツを着ていた人も多かったような記憶がありましたが、自分たちが親になって実際に参加してみると、スーツの人は皆無。着こなしもかなりカジュアルな人が多かったので、一番最初に参加した時は驚いた記憶があります。
ただ、なんといっても土曜参観や授業参観は子供が主役なので、あまり親が目立ってもいけないなと思いました。ですが、ポロシャツやTシャツ1枚で参加するにはあまりにもTPOを意識していないので、そこに上から1枚羽織るのが大人としての着こなしになると思います。
カジュアルなセットアップだとそういった場面以外でも着用できるし、ジャケットとパンツがセパレートでも使えます。スーツ地だとカッチリしたイメージになってしまうので、あえてラフな素材にすれば、着なれない人でも取り入れやすいと思います。授業参観だからといって、服を新調してその時だけしか着ないのは一番もったいないです。だからこそ普段のスタイルを上品なテイストにしてみてはどうか……といった提案をしていきたいと思います」

さりげなくその場になじむ着こなしを目指すべき

今回、披露してもらった着こなしは、カジュアルな素材のセットアップとポロシャツを組み合わせた定番的な着こなしだが、この素材にポイントがあるのだとか。セットアップ自体が上品なのだが、どこか肩ひじ張らないスタイルに仕上げているのも見逃せない。「今、着こなしているセットアップは、生地がシルクとナイロンを混紡したもので、肌触りがシャリっとしているのが特徴です。清涼感もあるので、これからの時期にはうってつけですね。またパターンもテーラードジャケットというよりは、シャツに近い作りになっているので、文字どおり、さらっと着こなせます。中に着たポロシャツも鹿の子素材は定番ですが、エリの形が今年っぽく開襟になっているので、トレンド感も出せます。参観中、暑くなってきたらジャケットを脱いでも、エリつきなので、ラフになりすぎません。パンツもジャケットと共地なので、シャリっとしているのですが、ウエストにウェービングベルトがつくイージーパンツのような仕様になっているので、普段の土日にこれ単体でも着こなせるんですよ」
とのこと。足元は、参観では必ず靴を脱ぐ機会があるのでスニーカーが一番ラクだそう。セットアップとも相性がいいし、ハイテクなデザインよりもローテクなデザインが大人っぽいので、ベーシックな形のスニーカーをチョイスした。
最後にOVER30世代のパパへ、竹原さんからアドバイスをいただいた。
「前述しましたが、やはり主役は子供なので、親が目立ってしまうのはよくありません。だからこそ、今回改めて着こなしについて考えてみました。TPOとまではいえませんが、やはりその場所に一番適したスタイルを心がけるのが一番だと思います。とはいえ“お父さん、ダサイ！”とは言われたくないので、そこはちゃんとしていたいな……と（笑）。だからこそ、ジャケットなどを一枚羽織るのがベターかなと思いますね。あと、音が鳴る服やアクセサリーには気を付けるべきですね。例えば、ナイロン素材で動くたびにシャカシャカ鳴るとか、キーホルダーの音がチャラチャラするとか、そういったものは避けるべきかなと思います。授業の妨げにならないようにしたいですね」
自分よりも子供が第一優先という姿勢は、もしかしたら今まで欠けていた大事な部分ではないかということを気づかせてくれた竹原さんの金言は心に響きます。

バーニーズ　ニューヨーク メンズバイヤー 竹原宏平さん

バーニーズ　ニューヨークのジャケット　￥65,000＋tax
バーニーズ　ニューヨークのパンツ　￥38,000＋tax
バーニーズ　ニューヨークのポロシャツ　￥23,000＋tax
バーニーズ　ニューヨークのTシャツ　￥12,000＋tax
バーニーズ　ニューヨークのスニーカー　￥30,000＋tax
バーニーズ　ニューヨークの腕時計　￥40,000＋tax

（すべてバーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター）

●コーディネイトポイント

セットアップは清涼感のある素材がカジュアルな印象を際立てている。「ダブルブレストのほうが品よく見えるので、おすすめですが同じタイプのシングル（￥58,000＋tax）もあるので、着やすいほうを選んでほしいですね。若干、光沢がある素材もポイントです」

ジャケットのインナーにはポロシャツ、そしてポロシャツの下からは白のTシャツを着用。「ポロシャツはエリが開襟なので、少し胸元が開きます。あまり肌を露出するのはよくないので中にTシャツを着ることでカバーしました。肌を見せる場合は全体の1割ぐらいに抑えると抜け感が出ますよ」

◆おすすめのアイテム紹介　竹原さんおすすめのアイテムはこちら！

バーニーズ　ニューヨークのプレーントゥシューズ　￥42,000＋tax

ドレスシューズさながらの上品なルックスながら、圧倒的な軽さを体感できる逸品。「両足で中身の入ったペットボトル（500ml）1本分と同じ重さという驚異の革靴です。ソールはヴィブラム社のスポンジソールを採用したので、クッション性にも優れます。同モデルのブローグシューズも展開しているのでチェックしてみて下さい」

バーニーズ　ニューヨークの8WAYバッグ　￥48,000＋tax

一見、普通のブリーフケースだが、ポケットの位置を変えたりしてなんと8通りの使い方ができるという驚異のマルチユースバッグ。竹原さんも開発に携わったそう。「大小のポケットが外せるので、位置を変えたりすればマルチに使えます。内訳は1_ブリーフケース、2_リュックサック、3_ショルダーバッグ、4_大ポケットを外してサコッシュに、5_同ポケットをストラップをつけずにクラッチバッグとして、6_小ポケットを外してマルチケース、7_トロリーへの連結（縦）、8_トロリーへの連結（横）　かなり便利ですよ（笑）」

STAFF CREDIT
Photography：Kenji Fujimaki
Writing：Yasuyuki Ushijima