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大人no会社見学 LEATHERMAN TOOL JAPAN(後編)
~LEATHERMAN製品をレザーマンツールジャパンで購入するべき理由~

2019.03.22

筆者はメイドインUSAの衣類など、向こうのAmazonから直接購入してしまうタイプだ。そんな筆者でも、LEATHERMAN製品は並行輸入品を避け、正規代理店である『LEATHERMAN TOOL JAPAN』から買うべきと断言できる。その理由を今回は解説したい。

本社を唸らせる品質管理

『LEATHERMAN TOOL JAPAN』は、USAポートランドから運ばれてきたマルチツールをただ日本で売っているわけではない。厳重な品質チェックを行い、突破した製品だけが日本で流通することとなる。『LEATHERMAN TOOL JAPAN』によるチェックがあまりに厳しいため、一時期、本社の技術者の間では「JAPANの検品をクリアしよう!」という、冗談のような目標が掲げられたこともあったという。
また本社からパーツの強度に関してアドバイスを求められ、製造工程の改善策を提案することもあるそうだ。前編でも触れたが、『LEATHERMAN TOOL JAPAN』が本社にとって特別な存在であることがわかる。

たとえポートランドで品質チェックを突破しても、『LEATHERMAN TOOL JAPAN』の検品をクリアしないと、日本では売られることがない。まれに「USAでは問題なし、レザーマンツールジャパンでは販売不可」という事態が発生するようだ。

25年間にわたって無償修理

マルチツールは使ってナンボ。ガンガン使い倒して壊れてしまっても、正規輸入品なら25年間もの長期にわたって、無償で修理をしてもらえる。
修理対象はなんと「ナイフの切れ味が悪くなってきた」というレベルでもOK。『LEATHERMAN TOOL JAPAN』への往復送料だけは自己負担となるが、アフターサービスは万全だ。

『LEATHERMAN TOOL JAPAN』を通して購入した正規輸入品には、その証が刻印されている(写真中央の黒いマーク)。このマークさえあれば、修理してもらう際に保証書などは必要ない。

世界的に評価される包丁

『LEATHERMAN TOOL JAPAN』の母体は『三星刃物株式会社』。前編でも触れたが、同社は『LEATHERMAN』の創始者ティム・レザーマン氏と関係が深く、氏との共同出資により『LEATHERMAN TOOL JAPAN』が設立された。
そんな『三星刃物株式会社』を代表する商品シリーズが、「和 NAGOMI」。三徳(いわゆる文化包丁)やチーズナイフ、スライサーなど8製品からなる包丁のラインナップで、2019年3月現在、注文から6ヶ月待ちという大人気アイテムだ。

ミシュランガイドの星付きシェフからも高く評価されている「和 NAGOMI」。世界中から注文が殺到している状態だ。
包丁「和 NAGOMI」
https://nagomi.mitsuboshi-cutlery.com/

「和 NAGOMI」をつくっている工場を見学させてもらった。ギア系の記事で「ひとつひとつ丁寧に手づくり――」という文章をよく目にするが、工場内で行われていることはまさにそれ。本当に一本一本、細かく分けられた工程に一人ひとりが取り組んでいた。世界的に評価されている製品をつくっているということで、社員の表情も活き活きとしているように感じられた。

「和 NAGOMI」のハンドル部分をつくる工程のひとつ。

細かく分けられた工程ごとに、一人ひとりの職人技が発揮される。

刃付けはスタンダードな方法よりも、手間のかかる特別な手法で行われる。経験と感覚が重要な、自動化のできない技術が活きる。

一般的な刃付けと「和 NAGOMI」の刃付けを、実際に比較させてもらった。結果は言うまでもない。6ヶ月待ちも納得の切れ味だった。

「和 NAGOMI」シリーズには特別なチーズナイフが存在する。その名も「蒔絵チーズナイフ」、なんとあの箱瀬淳一氏が蒔絵を手がけたという。箱瀬淳一氏といえば『CHANEL』の社長が箱瀬工房に足を運び、コラボに及んだという逸話がある世界的な蒔絵アーティスト。¥90,000+taxと値は張るが、世界が欲しがる逸品である。

機能美あふれる自立式のチーズナイフに、箱瀬淳一氏の蒔絵が加わり、まさに芸術品の域に達したアイテム。オーダーから完成まで半年を要する。

修理に出すと切れ味が増す!?

話を『LEATHERMAN』に戻すが、LEATHERMAN製品の修理やメンテナンスが行われるのは、「和 NAGOMI」をつくっているのと同じ工場。そう、世界的に評価されるモノづくりの技術が、LEATHERMAN製品のアフターサービスに注がれることになるのである。
先述したが、25年の保証期間中は「ナイフの切れ味が悪くなった」というレベルでも無償で面倒をみてくれる。巷には「LEATHERMAN TOOL JAPANに修理に出すと、新品時よりもナイフが切れるようになる」という噂があるが、さもありなん、である。

保証内容を説明してくれた社員の菱川氏。「ナイフの切れ味も保証内容です。切れ味が落ちたナイフは、ナイフではありません」と断言。

マルチツールの修理時には「和 NAGOMI」の刃付け技術がナイフに注がれることになる。6ヶ月待ちの製品に注がれている、貴重な技術だ。

もちろん保証内容はナイフの切れ味ばかりではない。異常や不具合が生じたら、迷わず『LEATHERMAN TOOL JAPAN』に相談するのが吉。正規代理店がなにゆえ正規なのか、安心感、満足感とともに知ることになるだろう。

「修理に出すとナイフの切れ味が増す」という噂の根拠を確認でき、実りある会社訪問となった。社長の渡邉さんをはじめ対応してくださった社員の皆さん、ありがとうございました。

協力:レザーマンツールジャパン株式会社
http://www.leatherman-japan.com/

 

STAFF CREDIT
Photography:Minoru Akiba
Writing:Minoru Akiba

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