気になる商品を買ってみた、そして使ってみた!!
MORAKNIV
2018.12.21
キャンプで使いたいアウトドア用のナイフを購入! 選んだのはスウェーデンの『Morakniv(モーラナイフ)』が2018年にリリースした「ガーバーグ ブラックカーボン レザーシース」。実際に使用し、感想をレポートする。
キャンプの相棒にナイフが欲しい
キャンプ動画を観ていると、薪割りにナイフを使っているキャンパーが多い。薪に当てたナイフを他の薪で上から叩く「バトニング」と呼ばれるやり方で、見事に薪を割ってしまうのである。筆者はホームセンターで買ったナタを愛用していたのだが、動画を観ているうちにナイフでやってみたくなった。
どんなナイフを買えばいいかわからなかったので、アウトドアショップ「UPI OUTDOOR 鎌倉」にお邪魔して訊くことに。ナイフをフル活用するようなキャンプスタイルを「ブッシュクラフト」と呼ぶが、ブッシュクラフトの本場といえば北欧。「スカンジナビアのアウトドアカルチャーを発信」する同店なら、ばっちりのナイフが見つかるはずである。
気に入った1本を購入!
店長の横倉さんにバトニングしたい意向を伝え、適したナイフの説明を受けた上で、1本のナイフに決めた。偏差値の低いインプレッションで恐縮だが、「黒くてかっこいい!」のが決め手。しかしナイフのエキスパートである横倉さんも「間違いのないナイフ」と太鼓判を押してくれた。
購入したのは「モーラナイフ ガーバーグ ブラックカーボン レザーシース」。ビジュアルもさることながら、ハンドルを握ったときの心地いい重量感、そしてそのバランスの良さに惹かれた。価格は¥12,500+tax。
ディテールをチェック!
さっそく「ガーバーグ ブラックカーボン」の細部を見ていきたい。「黒くてかっこいい!」と単純明快に購入した1本だが、全身に高度な技術と工夫がちりばめられている。
さっそくちょっとしたDIYで使用してみた。シャープな切れ味は初心者にとっては恐いぐらいで、くれぐれも気をつけて使っていこうと決意。繰り返しになるが握ったときの重量バランスがよく、使い心地はとてもいい。
キャンプで使ってみた
実際にキャンプに持っていき、いよいよ憧れのバトニングに挑戦。うまくいかない場合に備えていつものナタも用意していったが、はたしてどうなるか……?
なかなかに手強そうな薪たち。これをバトニングで割ってみることに。やり方は「UPI OUTDOOR 鎌倉」で購入したときに店長の横倉さんに聞いてある。最大のポイントは薪に対するナイフの当て方。「割れる薪の幅はナイフの2/3まで、先端の1/3は叩く場所として残しておく」とのことだった。
さあバトニング開始! 思ったよりも難しいことはなく、ぐいぐいナイフが進んでいく……と思いきや、少しずつナイフがずれてしまい、ナイフ先端の叩けるスペースがどんどん減っていく。そんな困っている様子を動画でどうぞ。
この動画を横倉さんに見せてアドバイスを求めたところ、次のような回答が。「ナイフが下方向に移動するのに合わせて、ナイフを持っている手も下方向に動かし、ナイフと地面が常に平行を保つようにしましょう。もしくはナイフの先端が、少し上を向くような状態で叩いていくのも効果的です」……なるほど!
同時に横倉さんから安全面での指摘をいただいた。「膝を浮かせた状態は不安定で、薪が割れた際にバランスを崩しやすいです。膝を地面につけた状態でバトニングすることをおすすめします」。鋭い刃物を扱うのだから、体の安定には気をつけないといけなかった。以後、重々注意したい。そして横倉さん、ありがとうございます!
さて次に挑戦するのはブレードスパインを使った火起こし。ファイヤスチールを購入し、麻紐をくくりつけて用意した。麻紐を細かくほどき、そこに火花を飛ばせば、火がつくはずである。
成功テイクなのであっさり着火に成功しているように見えるが、失敗を重ねてたどり着いた着火シーンである。火花を飛ばすこと自体は簡単だったが、コツはむしろ麻紐サイドにあった。丹念に丹念にほどいて、ふわっふわの状態にするのが成功への近道だった模様。
以上、モーラナイフをたどたどしく使用してみた。感想としては買って大満足! 切れ味は恐いぐらいだし、フルタングなので強く叩いてバトニングしても、「まあ壊れないだろう」という安心感がある(※)。また何度も言うが重量バランスがよく、木を削るときもファイヤスチールを削るときも、使い心地は秀逸だ。
これから少しずつ扱いに慣れていけば、キャンプの相棒になってくれることだろう。くれぐれも扱いに気をつけて、安全に末永く愛用していきたい。
※あくまでも印象であり、実際には薪が硬すぎて割れないケースもあります。あまりに強くナイフを叩くと、背を変形させてしまったり、刃を破損してしまうリスクがありますので、ナイフに無理をさせないことを心がけましょう。
STAFF CREDIT
Photography:Takaaki Tsukahara(Shop),Minoru Akiba(Knife)
Writing:Minoru Akiba