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H2O Style

トレンドに左右されない逸品たち
~ボクの相棒、それは永遠の定番アイテム~ 第3回

2018.07.31

酸いも甘いも経験してきたOVER30(オーバーサーティ)の男性であれば、それなりの審美眼も備わっているハズ。そんな世代の人たちにこそ読んで欲しいのがこのコーナー。『H2O Style』のスタッフ自らが実際に購入し、愛用しつづける逸品たちにフォーカスをあてその魅力をクローズアップ! 第3回はナイキのエアリフトを紹介!

足袋のような独特のデザインが一世を風靡

ナイキといえば、OVER30(オーバーサーティ)世代にとっては、いつも革新的なデザインを発信する稀有なブランドとしてお馴染みだろう。現に、OVER30は世間を騒がせたイエローグラデのエアマックス95のオリジナルを見てきた世代だから“ナイキ”というブランドを神格化する人も中にはいるのではないだろうか。
今回紹介する「エアリフト」はナイキが1996年に発売したシューズ。親指部分が分割されデザインは、日本でいう地下足袋を思わせるフォルムでアッパーが大きく開いたディテールは発売当時、かなりの話題を呼んだ。筆者も発売当時、雑誌の撮影などで実物を見て「こんなユニークなデザイン、今まで見たことない!」と至極、興奮したものだ。当時は人気すぎて、手に入れることはできなかったが2015年に復刻され、そのタイミングで運よく入手できた。しばらくは完売状態が続いたため自分のように当時購入できなくて、この機会に求める人が多かったのかなと推測したが、あながち間違いではないだろう。
ちなみに、このデザインは当時活躍していたケニア人ランナーのスタイルに着想を受けてデザインされたとか。「エアリフト」というモデル名も、ケニア国内の「リフトバレー州」にちなんでつけられたものだそうだ。

親指部分にスリットが入ったデザインは、地下足袋を思わせるデザインで当時のファッショニスタはこぞって飛びついた。ちなみに地下足袋はブリヂストンの創業者である石橋誠二郎氏の兄、石橋徳次郎氏が発明。日本で話題になったのは必然なのだ。(筆者私物)

サンダルの通気性とスニーカーの快適性を兼備

ヴィジュアルはハイセンスだが、気になるのはやはりその履き心地だろう。実際、筆者も当時のオリジナルを履いてはいないので、その履き心地には一抹の不安があった。しかし、足を通した瞬間にそれは杞憂にかわった。足入れはスニーカーそのものでフィット感がかなり高め。アッパーが大きく開いているが、甲部分のストラップがゴムで、綿ファスナーで調整できるのでフィット感もアレンジできる。筆者は日本人らしい甲高の足型なので、このストラップの調整はありがたかった。また、つま先とサイド部分がメッシュになっていて通気性は高く、まるでサンダルのような清涼感を生み出してくれる。もちろん、アウトソールはスニーカーソールを搭載しクッション性も高く、歩きやすいのでスニーカーを履くよりも快適だ。筆者のこの時期に履きたいシューズの上位にランクインされたのは言うまでもない。ただ、フィッティングには注意したい。ライナーはかなり柔らかな素材でストレスはないし、前述したようにストラップでサイジングが調整できるのものの、若干フィッティングがキツめなので、購入する際は1サイズ大きめを選びたいところ。
筆者はこの夏、エアリフトに合わせるパンツはショーツ一択だが、ややキレイめなスラックスに合わせても様になるので、意外にパンツの選択肢も幅広い。現在もサイズに欠品が多く、入手は困難な状況は続いているが自分のサイズを見つけたら即買いすることをおすすめする。当時買い逃したOVER30世代は、見つけ次第、ゲットするのが賢明だ。

動物の足裏のようなユニークな形状のアウトソールはグリップ力も高い。またソールも厚めでクッション性も高く、歩いても疲れにくいのだ。まさに夏に履きたいシューズNo.1。ショーツで合わせたいがネイビーのトラウザーズなどとも相性がよさそうだ。(筆者私物)

 
STAFF CREDIT
Writing:Yasuyuki Ushijima

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