退屈な日常にちょっとだけ刺激を!!

H2O Style

トレンドに左右されない逸品たち
ボクの相棒、それは永遠の定番アイテム

2018.05.06

酸いも甘いも経験してきたOVER30(オーバーサーティ)の男性であれば、それなりの審美眼も備わっているハズ。そんな世代の人たちにこそ読んで欲しいのがこのコーナー。『H2O Style』のスタッフ自らが実際に購入し、愛用しつづける逸品たちにフォーカスをあてその魅力をクローズアップ! 第1回はオールデンの9901プレーントゥを紹介します。

履いていくうちに魅了される靴
上品さと武骨さを併せ持つ絶妙なデザインも魅力!

オールデンは、ご存知のとおり1884年に設立されたアメリカの革靴ブランドだ。革靴の歴史でいえば英国革靴であり、良質なブランドもたくさん存在するが、なぜオールデンがこれほどまでに人気なのか。それは大人のキチンとしたイメージだけでなく、どこか武骨な雰囲気も併せ持っているから。その理由は昔、アメリカ軍の靴を手掛けていて、堅牢な革靴を作る必要があったからに他ならない。だからこそ、世代を超えて人気を博しているのだ。

オールデンの光沢感はコードバンといえども一朝一夕で完成するものではない。履き込んでケアすることでそのツヤは増していく。筆者の9901はまだまだ履き込みが足りないが、今後、時間をかけてエイジングしていきたいところだ。

筆者も3年ほど履き込んでいるが、正直なところ最初のうちは、やはりその堅牢さゆえ、革が足に馴染まず、硬くてきつい印象はあった。しかしそこをちょっとだけ我慢して履いていくうちに、ある時から急に足の形に馴染んでいくような感覚を覚えるようになったから不思議だ。フォーマルはもちろん、デニムなどカジュアルスタイルにも相性の良いオールデンは、噂に違わぬ最強の革靴ということを履くことで実感した瞬間でもあった。

オールデンの9901といえば、コードバンに触れないわけにはいかない。革靴好きであれば、「コードバン」と聞けば革小物や鞄ではなくオールデンを連想するだろう。それほどまでにこの素材は、オールデンの靴と切っても切れない関係にある。やはり「オールデンといえばコードバン」なのだ。馬の臀部からほんのわずかしか採取することができないコードバンは、その希少性と美しさゆえに「革のダイヤモンド」と呼ばれる。オールデンが採用する、米ホーウィン社製コードバンの光沢感は、紛れもない“本物”といえる。

コバの張り出し具合が武骨さを象徴する所以でもある。この武骨な雰囲気こそがオールデンをオールデンたらしめているといえるだろう。

またオールデンに使われるコードバンの魅力はそのエイジングにもあり。ブラッシングをしたり、クリームを入れるなど手間をかけてケアすることでツヤのある光沢を増し、個性的な履きジワを宿していく。まさに“自分だけの一足”へと変化を遂げる瞬間だ。こうした経年変化を楽しむ過程こそ、コードバンの魅力の真髄であるといえるだろう。筆者はまめにケアするほうではないが、それでもブラッシングと栄養クリームを入れるだけで、光沢感は購入時より格段に増したような気がする。

とにかく、オールデンは高級革靴の登竜門的ブランドでもある。英国革靴に挑戦する前に、是非、オールデンに足を通してみることをオススメしたい。

STAFF CREDIT
Writing:Yasuyuki Ushijima

Contents RELATED