退屈な日常にちょっとだけ刺激を!!

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視覚・聴覚・味覚……五感で心に潤いを
春の顔もちらほらと……2月の野菜たち

2019.03.15

好きなコトやモノに囲まれて生活するのも幸せですが、あえてこれまで慣れ親しんだことがない世界に身を投じてみることで新しい発見もあるはず! そこで、デザイナー宇留間能力が“五感への刺激”をテーマーに野菜を中心にピックアップ! 改めて触れてもらいたい食材を紹介していきます。

今月も野菜が届いたので、その中から珍しい!? と思うモノを3つばかりピックアップ!

まずは、パクチョイの菜花。
パクチョイは中国・広東から渡ってきたと言われている青菜野菜。パクチョイ自身は周年(年中)採れる野菜にカテゴライズされていますが、パクチョイの花が咲きかかる頃の物を、収穫して送っていただけるのはせいぜい春先から6月くらいまでだけ。なので、今回この「菜花」が入ってるのを見て、「春の訪れももうすぐですよ!」という声が聞こえた気がして、季節の移り変わりを実感させてくれました。

可愛いい花を、申し訳ないが美味しくいただかせてもらうのがこの時期の楽しみ。個人的には炒め物にしていただくのがデフォ。

[パクチョイ]
原産地:中国(広東地方)
種類:アブラナ科の野菜
野菜としての仲間になるのが青梗菜。青梗菜より葉っぱがちぢんで茎の湾曲が大きいく茎が真っ白。個人的には青梗菜と同じように炒め物に向いてて好きな野菜の一つ。

続いて、サラダほうれん草。
見ての通り、ぱっと見は色の異なるほうれん草なのですが、なんとこのサラダほうれん草はこのまま生で食べられるように改良されたほうれん草(一般的なほうれん草は、生のままだと灰汁が強くて美味しくない)らしく、サラダ菜のような感覚で食することもできるとか。というわけでオリーブオイルでニンニクとベーコンをカリカリにしたものをドレッシング代わりにかけて食べるのがオススメ! シャキシャキ&パリパリが楽しめますよ。 

サラダほうれん草の特徴はほうれん草の緑と違うこの赤さ。ほうれん草はアクが強すぎて生食に向かないところを改良されたのがこの野菜。

[サラダほうれん草]
※元はほうれん草なのでデータとしてはほうれん草を記載します。
原産地:ペルシャ地方とされており、日本には江戸時代初期ころに渡ったとされている。
種類:大きく東洋種と西洋種があり、東洋種はアクが少なめのお浸ひたし向き。西洋種がアクが強くてソテーなどにするのが◎。本文でも紹介しましたが、ほうれん草を生でもおいしく食べられるように改良されたものがこのサラダほうれん草。もちろんほうれん草のようにおひたしにして食べても美味しいですよ。

最後に、ゴルゴ。
これまでいろいろな野菜を見てきましたが、これは初めてみた新野菜! 市販されている一般的なものはおそらくもう少しぷくっとしたカブの形に近いものだと思うのですが、野菜のことだし、いろんな形があるのかなと思われます。見た目から根菜(ビーツっぽいですね)の仲間かなぁと思いましたが、調べてみたらなんと“ほうれん草の仲間”だそう。確かに葉っぱは、今回取り上げたサラダほうれん草に似てますよね。
葉っぱと根菜部分を分けて食してみるのがよさそうなので、葉っぱは刻んで細切りにした油揚げと一緒に炒めてみたところ、酒の肴用に申し分なし! ビーツ(似た形の野菜)っぽい根菜部分はサラダでもいけるようですが、ポトフにして煮ることで出てきた赤い色味のスープを、丸ごといただくのが栄養的にバッチリなはずなので、玉ねぎと一緒にスープにして煮たらとても美味しかったです!!

ゴルゴの象徴的な断面の紅白の輪っか。初めての野菜をどうやって料理するのかを考えるのも楽しみの一つなのだ。

[野菜データ]
ゴルゴ(イタリア名:バルバビエートラ)
原産:地中海
切った断面の紅白になっている輪っかと、生食でいただいたときはほのかな甘みとシャキシャキの食感が特徴。個人的には煮てスープにする方が好み。

今回は野菜の顔ぶれが変わってきて、野菜たちはいよいよ春モードになってきたと実感! みなさんも野菜から春を感じてみてはいかがでしょうか。

 

宇留間 能力(ウルマ チカラ)
グラフィックデザイナー。現在は電子配信のエディトリアルデザインを中心として書籍装丁など小型グラフィック、雑誌広告、美術展パンフレント等のデザインもこなす。趣味はジャンルを問わない音楽鑑賞、読書など。

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