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カナディアンカヌー作り第26回
~遂に新たなステージへ! 外側ガンネル張り開始!!~

2020.08.31

カヌー工房のある名栗湖周辺の山々も徐々に緑が深くなってくる季節。内側FRP研磨を続けてきたカヌー作りだが、今回は工房長の町田さんより内側のFRP研磨を引き続き継続しつつ、新しい作業も並行して進めていこうとの提案をうけ、装飾部分を手掛けていくことに。新たな作業を前に胸躍るクルーであった。

午前中は継続して内側FRP研磨に!

工房長の町田さんより「本日は午後から違う作業も並行してやっていきましょう!」とのお言葉をいただき、新たな作業とのことでテンション爆上がりのクルーたち。もちろん、午前中は内側FRPの研磨を続けるわけだが、ここ数回、丁寧にこなしてきた研磨だけにこれまで以上にきれいに仕上げるよう心掛けながら作業を開始する。

時間をかけてやってきた内側FRP研磨。今回は午後からの作業に思いを馳せながら、いつも以上に丁寧に作業を進めていく。

◆霧雨が降る名栗湖は涼しく作業も捗る!

作業日となったこの日は、あいにくの空模様。長引く梅雨が明ける前のはっきりしない天気だが、時より霧雨が交じり少し肌寒い気も!? 作業するには絶好の気候だ。

研磨で粉塵が舞うので外での作業になるのだが、外には屋根があるので霧雨でも問題なし!

研磨を続けてきたとはいえ、まだまだ研磨が足りない箇所は散見される……。研磨がおろそかだと見栄えが悪くなるので、研磨漏れがないようしっかりやっていきたい。

内側側面を研磨するときは、船体がグラつかないように外側を手でおさえつつ、内側にミニサンダーを当てていく。

こうしてみると研磨した箇所が白くなっていて、しっかり作業が進んでいることがわかる。自分たちが作ってきた船を見るたびに惚れ惚れする(自画自賛)。

クロスのあとが残り、まだら模様だった部分も研磨するとこんなにもキレイになる。集中して作業したおかげで、あっという間に午前中の作業は終了。

◆装飾部分のはじめの一歩! 外側ガンネルを張り付ける

午後は外側のガンネルを一枚張り付ける作業を開始。幅27mmの杉材を張り付けていくのだが、船体の長さが4mと長いため杉材一枚では足りないため、船体のボディ部分を作った時と同じように途中で継ぎながら張り付けていく。まずは杉材をカットするところから。

カットした杉材の断面同士を合わせるとキレイに継げる。これはボディでもやっていた作業なのだが、その作業はかなり昔のように感じ、急激に懐かしくなる(遠い目)。

断面を合わせるとこんな感じで、つがいの様にぴったりフィットするのだ。

次は外側ガンネル部分に木工用ボンドを塗っていく。町田さんから「ジグザグに塗っていくのがコツです」とレクチャーを受けたので、その教えを守りながらきれいに塗っていく。

先ほどカットした杉材を張り付けて、一人が杉材をおさえつつも、もう一人が10~15cm間隔でクランプを使い、固定していく。クランプを締めるときに杉材が上下にズレないように固定していくのがポイント。ガンネルの上の部分は削るので、最初に張ったガンネルの下の部分を基準にしながら固定する。

クランプのあとがつかないように、クランプの金具が当たる両側の部分にはあて木をはさんでいく。船体はバウ・スターン部分(船首船尾)部分に向かって内側に湾曲しながらも、上にせりあがっていく軌道なので、杉材をおさえる人がうまく先導していくことも重要。

これを左右両側でこなしていくとあっという間に時間が経過していた。作業終了時間の直前で、うまいことやり終えた。

◆今日の作業はここまで!

Before
簡素な感じのカヌーの船体が……。

After
ガンネル部分がクランプで固定されて、作業が大幅に進んだ感じ(まだ外側ガンネル1枚だけ笑)のする姿に! やはり違う作業が進むと気持ちがいいと実感した。

今回はようやく装飾部分の作業に取り掛かったが、まだまだ装飾の第1歩に過ぎない。次回も内側FRP研磨と並行して、この作業を進めていくことになる。装飾が出来あがっていくと完成間近に感じるが、まだまだやることは多い。完成後の姿に思いを馳せつつも、終わりが近づいている寂しさを感じるクルーたちであった。次回、第27回へ続く。

◆作業の様子を動画でCheck!

 

STAFF CREDIT
Photography:Ren Kanai
Writing:Yasuyuki Ushijima
Movie Photographer:Ren Kanai

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