【H2O Farmプレイバック 21】 H2O Farmで野菜作り! ~栽培期間最長の生姜~
2024.02.02
秋も深まってきた11月の「H2O Farm」。そろそろ秋植えする野菜の種を蒔かなくてはならない。もちろん準備は進んでいるのだが、その前に生姜の収穫についてレポートしたい。生姜は3月に植えた、H2O Farm史上最長の栽培期間となった作物だ。
※【H2O Farmプレイバック】 は、過去(2020年夏から2022年3月)の活動内容を振り返りまとめたものです。
存在を忘れるほど長かった
種生姜を植えたのは、3月中旬のこと。場所はH2O Farmの隅っこ、入り口から最も通り場所に植え付けた。これは何かを狙ったわけではなく単なる成り行きなのだが、隅っこゆえに柵の外からの雑草が侵食しやすく、ジャングル化しやすい一帯だ。
生姜を植えた後はひたすら成長を待つだけだったので、いろいろな夏野菜を植えたり、収穫したり全滅を悲しんだり……といったイベントをこなす間、隅っこにある生姜の存在は、忘れられがちだった。
しかし植え付けから9ヵ月が経過した11月上旬、いよいよ収穫で脚光を浴びることとなる。
H2O Farmはイノシシやシカによる被害を防ぐため、鉄の柵で囲まれている。イラストに表記はないが、出入り口は右下にある。「H2O Farm」の文字を右方向に移動させ、柵にぶつかるあたりだ。そして生姜は出入り口から最も遠い、隅っこに植え付けられた。
もうだいぶ前のことなので忘れられていると思うが、ホームセンターで種生姜を購入し、適宜のサイズにカットして植え付けた。
植え付けから70日が経過した5月末、うんともすんとも言わない生姜を掘り起こしてみた。種生姜からは確かに芽が出てきており、ゆっくりながらも確かに成長していることがわかった。
植え付けからちょうど3ヵ月で芽が確認できた。正直なところ、どのくらいの間隔で植えたのか、いくつ植えたのかも忘れており、発芽率は気にならなかった。
それから10日後、芽はすくすくと育って、高さ30cmほどに。茎は固く、笹のようだった。
7月半ば、茎は力強く伸びている。ツルの雑草が柵の外から侵入してきて、生姜に絡みついていた。もちろん除去したが、畑の隅っこだとツルの雑草に襲われやすいのが困りもの。
9月上旬、飯能市の気温は真夏同然で、まだまだ雑草が活発だ。夏の間、こまめに畝の草取りはしたのだが、畝の周囲はジャングル状態。
まるで畝の面影がない、生姜の畝。せめてツルの雑草を柵の外に押しやって生姜から引き離す。ツル同士が絡みついていて、作業は困難を極めた。
雑草が枯れ始めた10月中旬、生姜が勢いを増してきた。あと20日ほどで収穫の予定である。
満を持して掘り起こすと……
生姜自体がH2O Farmで初めて扱う作物であり、また9か月もの栽培期間はH2O Farm史上最長だ。いったいどんな生姜ができているのか、メンバーたちはワクワクしながら掘り起こす。
すると現れたのは、ちゃんとした生姜! 当たり前のことを言うようだが、生姜を植えて生姜ができる……この当たり前のことが難しいのだ。ただし全体的に小ぶりではあり、種生姜のボリュームを超えることはできなかった。
それでも乾燥されていない、採れたての生姜を手に入れるのは貴重な体験である。「岩下の新生姜」以上に新しい生姜を収穫でき、満足度は非常に高かった。
11月、いよいよ生姜を掘り起こした。強靭な茎の根元に、生姜が仕上がっている。
見た目はちゃんとした生姜だった。「おー、生姜だ」と当たり前のことを思わず口にする、失敗慣れしたメンバーたちだった。
次々と生姜が掘り起こされる。生姜から伸びている根が太く、長いことを初めて知った。
スーパーで見かけるあの凸凹とした形が、自分たちの畑から現れる興奮! ちょっと小さいけれども。
全体的にサイズが小さく、またすべての種生姜が育ったわけではなかったので、春に購入した種生姜の重量を超えることはできなかった。9ヵ月もかけてぶっちゃけマイナスかもしれないが、採れたての生姜を手に入れた喜びは大きい。
春に植えたすべての野菜を収穫し、空き地のような状態のH2O Farm。次回から秋植えの野菜を植え付けていく。
Photography:H2O Style
Writing:Minoru Akiba