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一畳菜園【第12回・トウガラシ収穫編】

2018.10.24

農業の知識もない、時間もない、しかし野菜の栽培をやってみたい……。スローライフに憧れる40代が、負担にならない面積と手間のかからない野菜チョイスで挑戦する「一畳菜園」。約1.65平米のスペースで野菜は収穫できるのか……!?

トウガラシだけが残った一畳菜園

ミニトマトを収穫し尽くし、トウガラシが2本残るのみとなった一畳菜園。開墾当初は「収穫の時間差を利用して二毛作を……」と思っていたが、すべての作物を収穫してスッキリしてからにしようと、休耕地にしている。

トウガラシだけが残されてずいぶんと寂しくなった。通行人がギョッとするようなジャングル状態が懐かしい(本当にギョッとされたのを見たことがあった)。

トウガラシはまず青い状態でめいっぱい大きくなり、その後、少しずつ赤くなっていく。

じつに深い赤さで、葉とのコントラストが美しい。ここまで長かったこともあり、本当に美しい。

そろそろ収穫しないといけないらしい

赤色が美しいので、すべての実が赤くなってから収穫しようと思っていたが、順次収穫した方がいいらしい。赤い実を取り除くことで、その分のエネルギーが新しい花や実に回され、収穫量が増えるとのことだ。

ジャガイモとミニトマトがいなくなり、我が世の春を謳歌するトウガラシ。ジャガイモは実が見えなかったし、ミニトマトはぎゅうぎゅうに育って騒がしかった。その点、トウガラシは実と実の間にほどよい距離があり、なんだか情緒が感じられる。

ある休日の午後、収穫を開始した。ひとつひとつハサミで切り取って収穫していく。サイズにばらつきはあるが、大きなものは売られているトウガラシと比べても遜色ない。

『LEATHERMAN』のMICRAを使用して収穫した。畳んだ状態はキーホルダーサイズ、広げるとメインツールがハサミになるという優秀ギア。他にもナイフやピンセットを搭載しており、汎用性はバツグンだ。

一回目の収穫は29本!

一回目の収穫では29本の実をゲットできた。これは一畳菜園内だけでなく、ベランダなどのプランターで育てた分との合計。もう誰も覚えていないと思うが、苗をポットから植え替える際に、脱落組の苗がかわいそうでプランターに植え替えたのだった。

1本だけ熟しすぎたものがあった。もっと前から、こまめに収穫するべきだったようだ。

トウガラシは乾燥させることで保存可能な調味料になる……とその前に、生の状態でやっておきたいことがあった。それはオリーブオイルに漬け込み、「唐辛子オイル」をつくることである。

オリーブオイルを熱し、収穫したてのトウガラシを投入。気泡が出るまで加熱し、火を止めてそのまま冷ます。

市販の瓶をしっかり消毒し、冷ましたオイルをトウガラシごと封入。サラダやパスタで役立つ自作オイルが完成!

残ったトウガラシは網に入れて乾燥させる。日が経つと表面がしわくちゃになって、スーパーの乾物コーナーで見かけるルックスとなった。

筆者は燻製を趣味としているので、以前から食品乾燥用の網を持っていた。

台風に濡らされた夜もあった。しかし無事に乾燥が進み、表面がしわくちゃに。

収穫後、新たに実が……

一回目の収穫を終えて数日、通説通り新しい花や実が育っていた。こうして次世代の実がなり続け、一回目の収穫日から約1ヶ月後の現在、累計の収穫本数は50本を超えている。一回目の収穫をもっと早めに行っていれば、収穫量はより増えたことだろう。

青い実が新たに。こうした2代目以降の実は、初代にくらべて全体的に小ぶりだった。

花も次々と咲いてきて、2018年のトウガラシはトータルで50本を超える収穫となった。

すっかり一畳ボロ菜園

以上、全作物の収穫を終えた一畳菜園はスッキリとした空き地になった。しかし精神的にどうしてもスッキリしない部分がある。それは木の板を組み合わせて作ったハンドメイドの木枠。なんだか薄汚れてしまい、ボロ菜園感が漂うのだ。

清潔感のある木枠を作ったつもりだったが、半年経過するとこの通り。ニス処理やペイントを施さないといけなかった。

次回、最終回!
来季(2019年)に向けて一畳菜園をリフォーム!

 

STAFF CREDIT
Photography:Minoru Akiba
Writing:Minoru Akiba

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