退屈な日常にちょっとだけ刺激を!!

H2O Style

視覚・聴覚・味覚……五感で心に潤いを。
Vol.5 オールディーズ_その1「サム・クック」

2018.06.18

好きなコトやモノに囲まれて生活するのも幸せですが、あえてこれまで慣れ親しんだことがない世界に身を投じてみることで新しい発見もあるはず! そこで、デザイナー宇留間能力が“五感への刺激”をテーマーに音楽や書籍、食材など、いま改めて触れてもらいたいモノやコトを紹介していきます。

オールディーズでスカッと気持ちのいい一日を!

今回は、クラシックから離れて何を紹介しようかと……。たくさんありすぎて頭がはちきれそうになるのだが、ここで「古き良き」いわゆる「オールディーズ」あたりで手を打ってみる。
私が音楽を本格的に聴き始めたのは高校に入学したての頃。その時分から50年代~60年代の音楽は「オールディーズ」と言われていた気がする。いまでは広く50年代から90年代まで入れる場合もあるらしいけど、私らの年代ならせいぜいビートルズ前までのイメージ(ドゥーワップ、ロカビリーなどがバリバリに流行っていた時代のイメージかな)。なので、私が紹介する「オールディーズ」はそのあたりの年代モノと思っていただけると話が通じると思うし同世代の方には共感してもらえる部分も多いのではないかと。
まぁその辺のうんちくはさておいて、この私のいう「オールディーズ」が何度もリバイバルブームとなっているのは映画の影響が大きかったりするのかなと想像。スター・ウォーズの若きジョージ・ルーカスが作った「アメリカン グラフィティ」(ハリソン・フォードが激しく若い!)だったり、スティーヴン・スピルバーグの「バック・トゥ・ザ・フューチャー」はまさにその時代に飛んでいくので、マーティ(マイケル・J・フォックス)が街に到着したと同時に流れる「Mr. Sandman」を聴いて「いいよなぁ、オールディーズって」と思ったものだ。
一口に50年代~60年代といっても、それこそ星の数ほどの曲がある。先の「Mr. Sandman」を歌っているザ・コーデッツも「Lollipop」に代表されるように、気分を上げてくれるので推薦したいが、他にもたくさんの「オールディーズ」ソング&アーティストの中から、今回どうしても推したかったのがサム・クックだ。
もう文句無し。このベストアルバムを聴けば話が早いので超オススメするけれど、1曲目『You Send Me』はまさに「オールディーズ」シズルそのものだし、あと5曲目『Wonderful World』と12曲目『Bring It On Home To Me』の二つが個人的には彼の声、リズム、歌詞、どれをとっても最高と思っている。中でも『Wonderful World』の彼の声は、澄み切った気持ちのいい青空を連想させてくれ、気持ちがスカッとするので休日の晴れた日には必ずといっていいほどiTunesのオートリピートで再生し、聴きまくっている。さぁ、みんさんもサム・クックを聴いてスカッとした気分になりませんか。

宇留間 能力(ウルマ チカラ)
グラフィックデザイナー。現在は電子配信のエディトリアルデザインを中心として書籍装丁など小型グラフィック、雑誌広告、美術展パンフレント等のデザインもこなす。趣味はジャンルを問わない音楽鑑賞、読書など。