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H2O Style

トレンドに左右されない逸品たち
~ボクの相棒、それは永遠の定番アイテム~ 第15回

2021.03.22

酸いも甘いも経験してきたOVER30(オーバーサーティ)の男性であれば、それなりの審美眼も備わっているハズ。そんな世代の人たちにこそ読んで欲しいのがこのコーナー。『H2O Style』のスタッフ自らが実際に購入し、愛用しつづける逸品たちにフォーカスをあてその魅力をクローズアップ! 第15回はポーター×コンバースのチャックテイラーを紹介!

発売後、即完売した超レアモデル

ファッションアイテムに多いことだが、欲しくて手に入れた商品をなんだかもったいなくて着用できない……なんて経験は誰しもがあるはずだ。ことスニーカーに関してはコレクターでもない限り、そういう傾向が個人的にも強い気がする(コレクターみたいに保管用と普段履き用で2足買いする人は別だが……)。
実は筆者にもそんなシューズが何足かある。今回紹介するPORTER(ポーター)×converse(コンバース)のチャックテイラーこそ、買ったはいいがもったいなくて履けなかったスニーカーのうちの一足だ。

こちらのチャックテイラーは2017年に発売されて即完売した、一針入魂をモットーとする吉田カバンのポーターとコンバースが協業した珠玉の一足。吉田カバンの展示会で見かけて一瞬で一目惚れし、“絶対買います!”と、その日にオーダーしたほど欲しかったモデル。

ただ、その時の衝動はかなりのものだったが、いざ商品が家に届いてみるとなぜかテンションも上がらず、履けなかった。チャックテイラーは、着こなしを選ばずに取り入れられるし、カラーもネイビーに近いブルーデニム色なので、スタイルとの親和性も高いはず。しかし、履くタイミングを失ったというのも大きいし、単に筆者が貧乏性というのもあるだろう。シューズの箱を重ねたラックのなかで、3年たった今も日の目を見ていない。

背面部分にはコラボの証である「PORTER」のタグが施されている。またヒールパッチもポーターのブランドカラーであるオレンジを採用しているスペシャルなディテールなのだ。

デザインはそのままに素材を替え機能性を高める

今回のコラボモデルについて詳しく説明しておこう。
このモデルは、コンバースの「オールスター100」というオールスターの誕生100周年を記念して作られた一足だ。特筆すべきは、デザインは当然オールスターのままだが素材や機能性を現代的にアップデートしていること。

まずはアッパーに、ポーターオリジナル生地を採用しているのがポイント。縦糸に天然素材のコットン糸、横糸にコーデュラナイロン糸を使いデニムのように高密度に織ったオリジナル生地は、ナチュラルな表情と光沢感が相まった独特の風合いが特徴となっている。またクッション性を高めるためにインソールを取り外しできる仕様にして、さらに消臭抗菌加工まで施しているのだ。背面に施されたポーターのロゴやチャックテイラーの証であるヒールパッチもオレンジにするなど、随所にポーターの個性が注入されている。

本当のことを白状すると、実はもったいなくて履けなかった……という理由からシューズラックに積み上げたままにしてしまい、3年の時を経て2020年の年末の大掃除で発掘した……というほうが正しい。
“こんなモデルがあったのか……なぜ履かなかったのだろう”と本当に後悔している。

もしかしたら、ヤ●オクやメル●リなどを見れば、プレミア価格がついているかもしれない。だが、そんなサイトは見る必要はない。2021年は“風の時代”といわれているからだ。だからこそ、モノに固執してもったいないからと大事に取っておくのではなく、履くことでそのものの価値を実感していこうと思う。

クッション性を高めたインソールはこんなにも厚い。さらにヒールパッチ同様にポーターのブランドカラーであるオレンジが基調になっているのも見逃せないポイントなのだ。

 

STAFF CREDIT
Writing:Yasuyuki Ushijima

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