退屈な日常にちょっとだけ刺激を!!

H2O Style

視覚・聴覚・味覚……五感で心に潤いを。
Vol.3 クラシックを聴いてみよう CD 「J.C.バッハ G線上のアリア」

2018.05.11

好きなコトやモノに囲まれて生活するのも幸せですが、あえてこれまで慣れ親しんだことがない世界に身を投じてみることで新しい発見もあるはず! そこで、デザイナー宇留間能力が“五感への刺激”をテーマーにクラシックや書籍、食材など、いま改めて触れてもらいたいモノやコトを紹介していきます。

永遠に愛されるバッハの世界にどっぷり浸るのもいい

クラシックを語るのが3回目になるが、これが1番先じゃないのかよ、というお叱りを受けそうだけどご勘弁を……。
そう、誰もが授業とかでも1回は耳にしている名前、バッハ(=ジョン・セバスチャン・バッハ)をここで。トッカータ、フーガ ニ短調はおいといて、私が一番に感動したのがこの「G線上のアリア」。曲名の由来とか詳しいことはネット上で山のようにあるのでそちらに譲ることにする。この曲を取り上げる最大の理由は、弦楽器による超絶なハーモニーの美しさに尽きる。ただ、ついつい主旋律のバイオリンの美しい音の方に意識が行きがちなのだけれど、その実、伴奏と言える低音部と織りなす重厚なハーモニーに言葉にならないくらい感動してしまう。この連続して聞こえてくるハーモニーの波にやられてしまうのだ! 聞いた途端に毎回「バッハすげぇ!」っと思わされてしまう。
この曲名は知らなくても、旋律自体はドイツ出身の音楽グループ・スイートボックスがサンプリングして世界中でヒットした「Everything’s Gonna Be Alright」のバックに流れているので、メロディーを聴けば、「あ~あれか!」と思うのかもしれない。少し前ではNHKのドラマ10「平成細雪」(2018年1月頃放映)のエンディングで、これまた美しいボーカル入りの曲で流れていたのでこちらで耳にしている方も多くいるものと想像。
「G線上のアリア」。この言葉だけ、どっかで耳にしたり目にしたことがある私と同年代の人がいると思うのだけれど。そう、あの漫画「トカベン」で明訓の殿馬が「秘打・G線上のアリア」を決めるシーンがあり、殿馬の秘打はクラシック音楽に由来しているため、そこで初めて自分の中で「クラシックに『G線上のアリア』という曲があるのか」と子どもの時に認識していた。曲を耳にするのはずいぶん後になるのだけれど、その曲名が漫画によって強烈な記憶として刻まれた稀な例。紹介する音源は千住真理子さんでもよかったんだけど、自分が持ってる中でお買い得なフランス・バイヤール指揮のこのCD。バッハに限らずバロックの音に浸るなら定番と言われてる1枚。いいですよ~。

宇留間 能力(ウルマ チカラ)
グラフィックデザイナー。現在は電子配信のエディトリアルデザインを中心として書籍装丁など小型グラフィック、雑誌広告、美術展パンフレント等のデザインもこなす。趣味はジャンルを問わない音楽鑑賞、読書など。